アメリカ人の先生が、「大学卒業の時に仕事を探したら、経験者募集ばっかりで、大学生で経験者の人なんているわけないのにCatch-22だと思った。」と言っていて、Catch-22という本があると知り、買ってみたはいいですが、恐ろしく分厚くて(幅3センチ、453ページ)ずっと積読状態でした。
何がCatch-22なんだろうと読み進めて行くと、Orr was crazy and could be grounded. All he had to do was ask; and as soon as he did, he would no longer be crazy.ということでした。(Orrというのは作中のパイロットの1人で、彼は最後の最後にすごい事を成し遂げたのが明らかになります。)「狂気に陥ったものは自ら請願すれば除隊できる。ただし、自分の狂気を意識できる程度ではまだ狂っているとは認められない」って、、、という感じです。
日本語では、ジレンマ、板挟み(の状況)、問題解決を阻む状況や規則、落とし穴、と色々訳せますが、とにかく不条理。主人公のYossarianは最後まで死なずに済みますが、このCatch-22のおかげでパイロット仲間はどんどん死んでいきます。もうどうしようもないので何とかしてこの場から抜け出すしかないのです。
読んでいる途中にウクライナとロシアの戦争が勃発し、戦争物を読み続けるなんて気が引けましたが、本の表紙にHarper Leeの推薦文のようなものが書いてあって、彼女がそういうなら、と読み進めました。まさにMake senseの本でした。1970年には映画化もされています。また、2019年にはジョージ・クルーニー監督でドラマ化され、Huluで配信された模様。戦争の不条理さなんて既に知っているはずなのに、繰り返されてしまうのは、人類の愚かさでしょうか。情けないです。
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